以前から当研究所にご協力いただいている稲垣勝義先生が協力して制作された番組「まほろば2025年4月1日号」(シー・ティー・ワイ/ケーブルネット鈴鹿)をyoutubeで見ることができます(13分19秒).
https://www.youtube.com/watch?v=6uIKRakbBWU
番組では三重県四日市市の「正芳流百日稽古」が紹介されています.百日というのは農閑期の100日間です.明治10年に開校した共興(きょうこう)学舎は1月20日から4月30日まで,週6日毎日16時間(週96時間)珠算を学ぶそうです,
稲垣先生も出演されているので,ぜひ御覧下さい.ケーブルテレビの番組「まほろば」には私も以前出演したことがあります.(小川束)
楠葉隆徳・徳武太郎(共著)『ディオファントス『算術』 アラビア語版和訳注』が刊行されました(現代数学社,2025年).本書は本研究所が主催している「京都セミナー」で両氏が読み進まれたものが元になっています.第I部序論(1-45ページ)にディオファントスのことや,『算術』の読み方が要領よくまとまっていて,これに加えて和訳を少しでも読んでみれば,『算術』のおおよそのイメージがつかめます.(小川束)
2023年10月,岩波書店から『関孝和全集』全3巻が刊行されました.
https://www.iwanami.co.jp/book/b632037.html
編者は四日市大学関孝和研究所の上野健爾,小川束, 小林龍彦,佐藤賢一(客員,東京電気通信大学)です.
本書は
第1巻現代語訳
第2巻訓読
第3巻資料
の全4064ページからなり,現時点での最新の研究成果を含んでいます.
小川束『和算』(中公選書,2021)を刊行後,読者の方から質問と指摘をいただきました.
それによって以下のように修正させていただきます.
誤りをお詫びすると共に,細かく読んでいただいた方々に心よりお礼申し上げます.
43ページ(脚注3の2行目):算術者百川治兵衛切支 ===>「算術者百川治兵衛切支(カギ括弧が抜けていました.)
53ページ(8行目):近江===>遠江
81ページ(脚注11の3行目):k^2>j^3>k^4 ===> i^2>j^3>k^4(不等式の最初はiの2乗です.)
88ページ(5行目):門人の ===> 師を批判された
88ページ(6-7行目):「というのも、..その可能性は高いと思われる。」削除
89ページ(5-8行目):「ところがその...解答の出版を試みた。」削除
(注.『発微算法』は建部らが門人になる前に刊行されていますので,建部らが『発微算法』の刊行を勧めたというのは誤りです.そのため,88ページに修正と削除とを施します.なお,建部らが関の『発微算法』が批判されたことに憤慨してその解説書『発微算法演段諺解』を書き,師の関に出版の許可を求めたことは正しいです.)
153ページ(5行目):三八〇ページほどの ===> 八〇〇ページほどの(A History of Mathematical Notationsは2巻あることを失念していました.)
196ページ(6行目):百編程度の ===> 一〇〇編程度の(表記の変更です)
216ページ(図):横に並んでいる円の上に共通接線が抜けていました.
222ページ(後ろから2行目):この記録によれば信由は ===> この記録によれば四代目藤右衛門、信基(一八三六?一八六九)は(信由と信基を混同していました.)
249ページ(3行目):2{(1+2+3+... ===> 2{1+2+3+...(開き括弧が不要でした.)
257ページ(脚注4):『こもも文化財だより』 ===> 『こもの文化財だより』(誤植の訂正です.)
289ページ(3行目):明治時代の数学史の研究に関しては ===> 明治時代の数学史を含む研究に関しては(「を含む」を挿入します.)
291ページ(脚注10の4行目):of the old school ===> of the old school"("が抜けていました.)
294ページ(図版のキャプションの2行目):(中国・文物 ===> 中国・文物(開き括弧が余分でした.)
308ページ(9行目):一回目に三の三乗(九) ===> 一回目に三の三乗(二七)(3の3乗は27でした.)