所員ニュース

所員個人としての活動をお知らせします

公開セミナー 子供の学力を回復する算数授業のあり方

研究員の有田八州穂先生が表記セミナーで公開模擬授業「『学ぼう!算数』を使った模擬授業」を行います.西村和雄先生(京都大学経済研究所特任教授)の講演「学力を向上させる具体策」もあります.
日時場所は
・9月11日(日)14:00〜16:30 三重県総合文化センター大研修室
です.詳しくは
23子どもの学力を回復する算数授業のあり方 6・23.pdf
をご覧下さい.

日本科学史学会年会(小林)

2011年5月28〜29日,東京大学教養学部で開催された日本科学史学会第58回年会で「『天学雑録』と漢訳西洋暦算書の影響について」という演題で講演をしてきました.

放送大学で収録しました(上野・小川)

5月1日(日),放送大学で特別講義「江戸に咲いた和算の夢」を収録してきました.

関孝和の没後300年を記念して,事跡を残しておきたいという放送大学の熊原啓作先生の発案で実現した講義で,最近の新しい発見も含めて二人で話をしました.お茶の水女子大学の真島秀行先生のインタビューも収録されています.

小川は緊張して台本ばかり読んでいて上手にできませんでした.

名城大学で講演しました(小川束)

4月30日(土)名城大学の総合講座で「江戸時代の数学」というテーマで90分の講義をしてきました.

200名を越える受講生があり緊張しました.この講座は市民に公開されていて,実は大半が一般の方でした.とても熱心に聞いていただき,うれしい限りです.

終了後,新聞記事を送ってくださった聴講生がありました.長崎の米光丁先生が久留米市の高良大社に算額を奉納するという記事です(西日本新聞4月27日付).全く知らない出来事で,興味深く読みました.送ってくださった方は匿名で記事をお寄せくださったので,お礼を述べることができず,5月7日(土)の講座のときに,事務の方からお礼を述べていただくようにお願いしました.ちなみに,5月7日は「情報通信技術による自動車交通の省エネルギー化と環境負荷低減」というテーマでした.

国際基督教大学(東京都三鷹市)で和算の公開講座

皆さま、
4月13日から毎週火曜日の午前10時より12時まで、東京の三鷹市にある国際基督教大学で、「和算」についての講義を10回行います。申し込みに締め切りは4月6日と間近ですが、御関心のある方はどなたでも歓迎します。
詳しくは、国際基督教大学のホームページの下の「生涯学習」をご覧ください。
http://www.icu.ac.jp/

森本光生


国際基督教大学 生涯学習 2010年春期

1.題目:江戸時代の日本の数学 和算

2.講義内容:和算とは江戸時代の日本で発展した数学である。1627年に刊行された吉田光由の『塵劫記』は、寺子屋の算術教科書として大成功をおさめ、明治時代に至るまで、300種類以上の『塵劫記』が出版された。これは、小学校レベルの算数であり、珠算などの内容は、中国明代の程大位著『算法統宗』によって日本に伝わった。また16世紀末には、変数を用いる中学レベルの代数学と同等の数学技法が、中国元代の朱世傑著『算学啓蒙』により日本に伝わった。これら中国数学の伝統に基づき、鎖国という状況の中で、和算は目覚ましい成果を挙げるのである。例えば、関孝和の行列式の理論、建部賢弘の42桁もの円周率の計算方法などは、当時の世界の数学の中で突出していた。
 今回の講座では、江戸初期の和算書を紹介してみたいと思う。『割算書』(毛利重能)、『塵劫記』(吉田光由)、『竪亥録』(今井知商)、『算爼』(村松茂清)、『研幾算法』(建部賢弘)、『算学啓蒙』(朱世傑)、『発微算法』(関孝和)、『括要算法』(関孝和)、『綴術算経』(建部賢弘)、『大成算経』(関孝和、建部賢明、建部賢弘)などの書物を概観してみよう。
 書物の多くは、写本、刊本などの形で、江戸時代から今日に伝わっている。そこで書物の一部をコピーして眺め、読んでみたいと思う。このような作業を通じて、和算が江戸の文化史の一環であることを見てみたい。数学の歴史であるから、数学の予備知識も必要であるが、高等学校までの数学の知識で十分である。

3.期間、時間、場所 
期間:2010年4月13日?6月22日(毎週火曜日、全10回)
(4月13日、20日、27日、5月11日、18日、25日、
 6月1日、8日、15日、22日。5月4日は休講)
時間:10?12時
場所:国際基督教大学 本部棟206号室

4.参考文献(最近出版されたもの)
佐藤健一監修:『和算の辞典』、朝倉書店、2009年
(ごく最近出版された辞典で、和算のことならなんでも書いてあり便利である。)
小川束・佐藤健一・竹之内脩・森本光生著:『建部賢弘の数学』、共立出版、2008年
(講師も分担執筆した建部賢弘の生涯、数学業績などが記されている。)
佐藤健一・真島秀行編:『関孝和の人と業績』、研成社、2008年
(2008年は関孝和の没後300年で、それを記念した出版物の一つで、関孝和と彼の数学の紹介、最近の研究動向などが、講師を含む20名の研究者によって記されている。)

5.講師紹介
森本光生(もりもとみつお)
 1942年に東京に生まれる。
 東京大学理学部数学科卒業、東京大学(1966?1972)、上智大学(1972-1998)を経て、1998年より国際基督教大学理学科数学教授、2004年4月より学務副学長。2008年3月に国際基督教大学を退職。
 現在は、上智大学名誉教授、四日市大学関孝和数学研究所副所長。
 専門は、数学(関数解析学)であるが、長年、和算を含む東アジア数学史に興味を持つ。最近は、もっぱら和算に関する論文を書いている。

6.その他(詳しくは、ホームページを参照のこと)
募集人数:約40名(先着順)
受講料:20,000円(全10回分一括納入)
申し込み期限:4月6日(火)

連絡先:国際基督教大学 社会サービス担当
〒181-8585 東京都三鷹市大沢3?10?2
電話:0422?33?3013(直)
E-mail:s-service@icu.ac.jp