研究所ニュース

研究所としての活動をお知らせします

2013年6月20日『BS歴史館』で関孝和が取り上げられます

2013年6月20日午後8時より放送のBSプレミアム『BS歴史館』にて関孝和を中心に和算が取り上げられます。
番組制作には本研究所の上野健爾、小林龍彦、佐藤賢一の3名が全面的に協力しました。
最新の研究成果を活かし関孝和や和算のことが正しく分かっていただけるよう努力しましたのでどうぞご覧ください。

なお、本番組は6月28日午前8時からも再放送される予定です。

NHK『BS歴史館』ウェブページ(江戸のスーパー日本人1「関孝和 世界水準の“和算”を創り出した男」)

2012年度「3.14...数学文化シンポジウム」を開催しました(報告,小川束)

3月16日から17日にかけて「3.14...数学文化シンポジウム」が開催されました.

今回は「関孝和の数学の世界」として,関孝和に関連する話題を中心に議論が展開されました.

16日は小川束による簡単な関孝和の紹介のあと,まず小林龍彦先生が「近世暦算書の出版と価格」について発表されました.『発微算法』を刊行した本屋嘉兵衛ついては関心の集まるところで,いろいろな議論がありました.また,史料として種々の『書籍目録』から関係書をまとめた詳細な一覧表が配布されました.これは別途『和算研究所紀要』に掲載されるとのことです.続いて長田直樹先生が「関孝和編の写本について」発表されました.関には「◯◯之法」と題された一群の写本群があり,これらの年紀を丹念に調べた上で,年紀のないものをその内容から適当と思われる時期に位置づけるという意欲的な内容でした.歴史家の小林先生と数学者の長田先生の発表を聞いていると,「史料に基づき歴史を再構成」するとはどういうことか,数学史の方法論についてもいろいろ考えさせられました.

17日は前日の長田先生の発表の続きの後,森本光生先生が「『大成算経』における方程式論の基盤」と題して,算木表現の現代表記の様式について発表されました.これまでは「天元の一」を未知数として現代表記されるのが普通でしたが,それでよいのかという話題です.

今回はプログラムに時刻を入れず,自由な雰囲気で進めたので,活発な議論が展開されました.普通は講演時刻が決まっていて,時刻が迫ってくると質問や議論などが十分に尽されないで終わってしまいます.今回のようにプログラムに時刻がないと,十分に議論することはできますが,途中で議論が起こるので,発表される方は最初にイメージしたした通りに発表して行くのがむずかしくなります.

最後になりましたが,専門的な水準のシンポジウムにも関わらず,熱心に聞いてくださった一般の方々に感謝いたします.
(小川束)

2012年度「3.14数学文化シンポジウム」を開催します(2013年3月16・17日)

314chirashi
講演予定者の講演題目は現在のところ次の通りです.
  • 上野健爾:ご挨拶とひとことふたことみこと
  • 小川 束:早わかり関孝和(参加者からのご希望があれば)
  • 小林龍彦:『発微算法』出版のなぞ----江戸時代の刊行数学書籍から見えるウラ事情----
  • 長田直樹:関孝和編の写本について